ダイジェスト No.10 Vessel
2009年チェアーズ作品ダイジェスト
10番目は前田政綱(マエダマサツナ)さんの Vessel です。
前田さんは三重県で金属造形の工房「チルコ」を主催する金工職人です。
金属で作る椅子と聞くと、堅く、シャープな緊張感の張り詰めたものをイメージしがちですが
前田さんの作風は、全く逆の方向に、気持ちよく裏切ってくれます。素材からくる印象と形と
仕上げからくる印象のミスマッチが独特の世界を生み出します。鍛造といって金属板を金づちで
少しずつたたきながら、延ばしたり、締めたりして形を整えていく熟練の技術です。
何はともあれ、作品をご覧ください。
本人によるコンセプト
器におさまる。
こちらもシンプルなコンセプトです。
ちょっと伝わりにくいので、前田さんから補足説明をもらいました。
工場では、様々な金属+様々な金属加工により、住宅・店舗などにまつわる金物を製作
しています。
チェアーズ展示会には毎回いろいろな方が立ち寄られるので、椅子に興味がある人、
無い人に関わらず、楽しんで、面白がって帰って頂きたいと思い、 自分の工場の中で
出来る技術の1つ鍛金(手打ち鍋を製作する技術)を用いて素材感+風変わりな雰囲気の
椅子を製作しています。
展示会用の風変わりな椅子なので、全く実用的では無いですが・・・。
前回のような椅子としては扱いにくい物を製作したかったのですが、今回は都合により、
以前製作した物を出展しました。なので変に普通の椅子になってしまいました。
子供と大人の中間の椅子みたいな感じで・・・。
(ちなみに前回の椅子はこちらです。http://thechairs.jp/v09_maeda.html)
椅子の形は板状のアルミを金槌でたたいて成形し、溶接でつなぎ合わせて1つの椅子の
形にしています。溶接目は出ないように消しています。
毎回使用しているアルミは柔らかく加工がしやすいですが、強度が無いので、金槌で
たたくことにより強度をもたせています。(金槌でたたくと金属がしまり、硬くなります。)
鍛造の肌目はこんな独特の仕上がりです。
金属なのに柔らかで暖かみのある不思議な感覚、伝わりますでしょうか?
実物に触ってみると、アルミという素材の熱伝導率と表面の凸凹感の兼ね合いで、予想外に
暖かみがあることにも驚かされます。
毎度、展示会では大評判の前田さんの作品。
今年の展示会に来ていただけなかった方も、是非次回は触りに来てください。
一見の価値が十分にあります。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
サイズ W585 x D605 x H 625(SH340)
価格 販売不可
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
前田政綱(マエダマサツナ)さんのプロフィール
職業 金属造形加工業 チルコ
プロフィール
1973 年生まれ、三重県津市出身、三重県津市在住
1998 年大阪芸術大学 工芸学科 金属工芸コース卒業
2005 年金属工芸工房 チルコ 設立
連絡先 金属工芸工房 チルコ
〒510-0306 三重県津市河芸町一色216
TEL : 059-244-0505
FAX : 059-244-0507
Mail : circo_circo_circo@ybb.ne.jp
URL : http://www.circo-circo-circo.com